エレクトロニクスは 〔アメリカ・電信工学・専門誌〕 

電子工学と訳される工学の一分野。

エレクトロニクスということばは1930年にアメリカのラジオ技術誌の誌名として登場し、電波戦ともいわれた第二次世界大戦のころから、電気工学に含まれていたその分野の独立とともに定着してきた。

語源はエレクトロンからきている。

日本ではJISの用語となっているが、学術用語としては電子工学を用いている。

もともと第二次世界大戦後、アメリカ軍の進駐によって訳語として広まったが、公式には1957年に電子工業振興臨時措置法に使われたのが最初である。

67年にはこれまでの電気通信学会が電子通信学会と改称し、さらに87年には電子情報通信学会へと進展する。

なお、アメリカでエレクトロニクスということばが学会名として登場したのは、アメリカ電気学会とラジオ工学会(IRE)が電気電子学会として統合された1963年のことである。

アメリカの電気電子学会はエレクトロニクスを「電子デバイスで構成された科学技術とその応用をいう」とし、JISでは「科学技術の一部門で、真空、ガス、半導体現象、および同現象を応用した装置ならびにその応用技術」と定義している。

アメリカのIREが1950年に今日の定義をつくった翌々年に、これだけではエレクトロニクスの性格づけには不十分であるとして、エベリットWilliam L. Everittは同学会誌に「情報を収集処理し、これを必要な場所に送り、そこで機器を制御したり、直接人間に役だつ情報を提供するもので、人間の感覚や頭脳を補うことに関する科学技術である」とすべきだと提案している。

今日では装置に重点を置いた見方と、機能に重点を置いた見方の両者を含めたものとして理解されている。
update:2010年02月20日